佐賀県コスメティック構想、化粧品産業集積地を目指し3回目のアクセラプログラム開催
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「佐賀県コスメティック構想」のもと、化粧品産業による地域創生に取り組む佐賀県で、3回目となるアクセラレータープログラム(以下、アクセラプログラム)「SAGAn Beauty & Healthcare Global Accelerator 2022」の募集がスタートした。地元産植物のサステナブル原料化から製造、検査、物流のサプライチェーン、研究機関など、化粧品事業を展開するにあたって必要な地域アセットが揃う佐賀県の魅力について、昨年度のファイナリストへのインタビューを交えながら紹介する。
アジアの拠点となる化粧品産業クラスターを目指す「佐賀県コスメティック構想」
佐賀県は2013年より、地域創生の取り組みとして、唐津市や玄海町を中心とする北部九州に、美と健康に関するコスメティック産業の集積を目指す「コスメティック構想」推進事業に取り組んでいる。同年11月には、この構想を推進する産学官の連携組織として「一般社団法人ジャパン・コスメティックセンター(以下、JCC)」が設立され、フランスにある世界最大級の化粧品産業クラスター「コスメティックバレー」とも連携しながら、アジアの拠点となるクラスターの構築を目指している。
浜崎クラスターと呼ばれるエリアには、化粧品原料会社からOEM会社、パッケージ印刷会社、輸出代行会社が揃っている。唐津市内で化粧品製造がワンストップで完結できるアセットを活用し、日本のソーシャルコスメをリードする佐賀発化粧品ブランドも誕生している。
JCC代表理事で、浜崎クラスターで化粧品輸入代行・成分分析を行う株式会社ブルーム 代表取締役社長 山崎信二氏は「佐賀県は穏やかな気候と自然に恵まれており、とくに唐津市や玄海町は、古くは大陸文化の窓口として歴史的、文化的に重要な役割を果たしてきたようにアジアへの輸出にとても便利な場所に位置している。フランスから香港・シンガポールへは船便で約40日かかるのに対し、唐津からは約4日で荷物を届けることができる」と、唐津がアジアの拠点となりうる地理的優位性を説明する。
また、佐賀市内にある「佐賀県工業技術センター」も、公設機関としてはユニークな特徴をもつ。同センターの食品工業部は、食品やコスメ産業に関わる中小企業を技術面からサポートしており、センター内には、皮膚内部を測定・解析する超音波真皮画像装置やシワを測定する三次元皮膚画像解析システム、原料の成分分析を行う高速液体クロマトグラフ質量分析システムなど、いわゆる大手美容企業の研究所に備わる効果効能試験用の分析装置が揃っており(設備機器一覧はこちら)、全国的にも珍しいという。
自社で設備をもたない中小企業でも、佐賀県内に生産施設や研究施設を持つ事業者であれば、1時間数千円〜という値段で機器を使用して試験を行うことができる。また、同センターに各種測定や分析試験を委託することも可能だ。
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