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ロレアル、J&J、アモーレパシフィックなど異業種コラボで深化するパーソナライズ【CES 2023(1)】

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パンデミック以来、3年ぶりにフルスケールでの開催となったCES2023を視察したレポートをシリーズで掲載する。第1回は、業界を超えたコラボレーションでのSDGsへの取り組みや、包括性やパーソナライズといった消費者ニーズを反映する新製品を発表したロレアル、J&J、アモーレパシフィックなどの美容大手のイノベーションを紹介する。


パンデミック後の日常を取り戻したことを印象づけたリアル展示会

2023年1月3日から8日まで(3日、4日はメディア向けのみ)、米ラスベガスにて恒例の最新技術の見本市「CES2023」が開催された。

2022年は、その直前にオミクロン変異株感染が拡大したことを受け、多くの大手企業が現地参加を断念し、リアルの参加者数は4万人程度にとどまったが、今回は140カ国から11万5,000人が訪れ、広い会場のどこも活気に満ちていた。

展示面積が前年比70%増という会場には、初参加企業1,000社を含む3,200社以上が出展。アマゾン、Bosch、BMW、キヤノン、グーグル、LGエレクトロニクス、マイクロソフト、パナソニック、サムスン電子、ソニーをはじめ、フォーチュン500にランキングしている企業の60%が参加し、最新技術を披露した。パンデミック以前の状況に戻ったかのような盛況ぶりであると同時に、さまざまな生活上の困難に見舞われたこの2年間で、テクノロジーの果たす役割が改めて見直されたことが、CESの活況につながっているとも考えられる。

CESは今回初めて、イベント全体のメインテーマを設定。「世界をよりよい場所にするためにテクノロジーに何ができるのか」との問いを掲げ、国連の「人間の安全保障基金」と世界芸術科学アカデミー(World Academy of Art and Science)が共同で行うグローバルキャンペーン「万人のための人間の安全保障(HS4A=Human Security for All)」をサポートした。

HS4Aは、食料安全保障や医療へのアクセス、個人の収入の確保、環境保護、個人・コミュニティの安全、政治的自由を育むことを目標としており、CES会場にはサステナビリティやデジタルヘルスをはじめとするカテゴリーを設け、グローバルな社会課題に取り組む最新技術が出揃った。人間の未来のために、テクノロジーやイノベーションが重要な役割を担うこと、また、その進歩のためには、業界や国の境界を超えて協力することが必須だとするCES主催者のビジョンが反映されていたといえよう。

ロレアルはパーソナライズ眉メイクガジェットなどで6つの革新賞を受賞

ロレアルは、デジタルヘルス部門で4つ、アクセシビリティ、ソフトウェア&モバイルアプリの各部門とで、合計6つの革新賞を受賞した。

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