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2022年、美容ブランドが続々メタバースに参入する理由と2つの大きな方向性

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2022年に入って、Web3時代の到来にいち早く対応することを目指す欧米の化粧品ブランドが次々とメタバース関連施策を発表しているが、その流れは大きく2つに分けられる。ロブロックスなど人気のメタバースプラットフォームと組みそのユーザーたちとのコミュニケーションを模索する方向性か、ブランディングやエンゲージメント向上のための独自施策だ。2022年初頭からの各ブランドや業界団体の動きをまとめた。

ジバンシイ、NARS、NYXなどは人気メタバースプラットフォームと協働

ここ数年で急速に伸びてきたメタバースプラットフォームと協働し、化粧品ブランドが大規模イベントを開催する例が増えている。目的は、そのプラットフォームに集まるいわゆるアーリーアダプター層のユーザーたちだ。

彼らに向けてブランドの世界観にあわせて仮想空間を作り込み、アバターには多様性や個性を盛り込めるようにして、より没入できる体験を提供することでブランドの存在を認知・理解してもらうための模索が進んでいる。

ジバンシイ:ブランドの世界観だけでなく、ジェンダー・マイノリティ支援のNFTアートも

2022年6月、ジバンシイは、オンラインゲーミングプラットフォーム「ロブロックス(Roblox)」内で、スウェーデンのゲーム開発スタジオThe Gang が制作を担当した「Givenchy Beauty House」をスタートし、LVMH傘下のブランドとして初めてメタバースを立ち上げた。

Givenchy Beauty Houseを訪れたユーザーは、メゾンのもつ貴族的な雰囲気の城の庭園へと招き入れられ、ブランドを象徴する2つのフレグランス「イレジスティブル」と「ランテルディ」から着想した、巨大なスピーカーとカラフルなパネルで構成したダンスフロア、パリの地下鉄の駅を再現した謎めいたフォービドゥン・ステーションなど、さまざまなバーチャル体験エリアにアクセスができる。

たとえば、仮想空間に設けられた自動販売機には、リップスティック「ルージュ・ジバンシイ」を模したクロスボディバッグが用意され、ユーザーのアバターが身につけることができる。また、デジタル・メイクアップ・ステーション、フォトブース、スイミング・プールを利用することも可能だ。プレイヤーはアバターでダンスやメイクアップ、コンテストなどのアクティビティに参加することで、ジバンシイのファッションアクセサリーにインスパイアされたデジタルアイテムを獲得していく仕組みとしている。

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