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TikTokのバイトダンスが香水ブランド立上げへ、異業種参入も活発な中国香水市場

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2025年には5,800億円規模になると予測される中国の香水市場。急成長に伴い、中国生まれの新興ブランドも続々と誕生、異業種からも新規参入し新ブランドをローンチする動きが増えている。市場の概況に加え、現地で話題の企業・ブランドを紹介する。
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若い女性層が牽引する中国の「嗅覚経済」

ユーロモニターインターナショナルによると、2020年の中国の香水市場は109億元(約2,104億円)で、2015〜2020年の複合年間成長率(CAGR)は14.9%。その後5年間のCAGRは22.5%の予測で、2025年には市場規模が300億元(約5,790億円)に拡大する見込みだ。

中国ではこれまでスキンケアアイテムなどと比較すると、香水のニーズはそれほど大きくなかった。それが近年、需要が急拡大していることで「嗅覚経済」という言葉も登場している。市場拡大の要因は、若年層の利用が増えていることだ。

第一財経商業データセンター(CBNData)が公表した「2021オンライン嗅覚経済研究レポート(2021線上嗅覚経済研究報告)」によると、香水をオンラインで購入するユーザーは「90后(1990年以降生まれ)」「95后」「00后」が全ユーザーの半数以上を占める。

また、英調査会社カンターによる「2021中国香水業界研究白書(2021中国香水行業研究白皮書)」では、人口規模の大きな一線都市、二線都市で女性が初めて香水を使用する年齢は平均21歳で、5割以上が20歳前に使用している。初めて使用するブランドの多くはディオールやシャネルなど知名度の高い海外ブランドであり、そういったブランドによる消費者への「エデュケーション」、すなわち、若年層にターゲットを絞ったマーケティング活動が成功していると同白書は指摘している。

香水を使用するきっかけとしては、家族や友人からのプレゼント、クチコミ、KOL(キー・オピニオン・リーダー)のレコメンドも多いが、進学や就職など身の回りの環境の変化にともない、自ら進んで使い始めるユーザーも少なくないという。香水が身だしなみへの配慮はもとより、自己表現のひとつになっていることもうかがわれる。

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