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中国bilibiliで化粧品ブランドが公式を相次ぎ開設、購買も可能なプラットフォームへ

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が世界経済に深刻なダメージを与えている一方、巣ごもり型のサービスを提供するIT企業はいずれの国でも好調だ。中国では、動画プラットフォーム「bilibili(哔哩哔哩)」がとくにプレゼンスを高めている。美容業界も注目する存在になりつつあるなか、bilibiliの最新事例や動向について紹介する。

上海寛娯数碼科技と上海幻電信息科技が運営するbilibiliは、動画共有サイト「AcFun」の会員だった徐逸氏が2009年6月に立ち上げた、初音ミクのファンサイト「Mikufans」が前身だ。日本の「ニコニコ動画」が開発した、画面上にコメントを表示する類似機能を“弾幕”として実装しているのが特徴で、アニメやゲーム関連のコンテンツが充実。有料会員しか視聴できないコンテンツやオリジナル動画もある。

サブカルチャーを発信するオタク向けプラットフォームとして始まったbilibiliだが、エンタメやファッションなど王道カルチャーにもジャンルを広げることで、規模を拡大していった。2014年には日本法人を設立し、ゲーム事業を展開している。

コロナ禍で時価総額が1兆5,000億円に

中国の大手IT企業もその躍進ぶりに目をつけ、2015年11月にテンセントが2億元(約30億円)でbilibiliの株式15%を取得。また2018年末にはアリババグループ傘下のタオバオ(淘宝)がbilibiliと業務提携を締結。具体的には、bilibiliで「UP主」と呼ばれる配信者にタオバオのアカウント開設を促すというもので、UP主が宣伝した商品を閲覧者が購入できるスキームを作り出すのが狙いだ。

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bilibiliのトップ画面(PC版)

2019年3月には、タオバオがbilibiliの株式8%を取得。2019年の年次報告書によると、テンセントが13.3%、タオバオが7.2%の株式を保有している。さらに2020年4月には、ソニーの米国子会社が4億ドル(約420億円)でbilibiliの株式4.98%を取得することが発表された。今後、アニメやゲームなどの分野で協業していくという。

コロナ禍による外出自粛は、bilibiliにとって強い追い風となった。2020年第1四半期の決算発表によると、売上高は前年同期比69%増の23億1,500万元(約347億2,500万円)。月間アクティブユーザー数(MAU)は1億7,200万と前期の1億3,000万から大きく伸び、1日の平均再生回数は11億回を超えた。

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