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アモーレパシフィックも大型投資、韓国美容MCNのDMILは攻めの経営でトップを狙う

◆ English version: Amorepacific bets on dVine influence of homegrown beauty MCN company DMIL to gain top position
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2020年11月中旬、韓国最大手化粧品メーカー、アモーレパシフィックが、美容に特化したMCN企業DMIL(ディミル)に、30億ウォン(約2億8,300万円)の投資を行うことを決定した。韓国ビューティ業界内で確固としたポジションを獲得しつつある美容専門MCNの状況を俯瞰する。

アモーレパシフィックから3億円調達の美容専門MCN

MCN(マルチチャンネルネットワーク)とは一般的に、SNSなどで活躍するクリエイターを多数抱え、タレントマネジメントをはじめ、コンテンツ制作や案件獲得をサポートするネットワーク、もしくはそれを業務とする企業を指す言葉だ。日本ではUUUMなどがこれに該当する。

今回アモーレパシフィックから投資を受けることになったDMILは、美容を専門とするクリエイターで構成された特化型のMCNで、韓国で最も注目を集める“美容インフルエンサー企業”の1つである。

アモーレパシフィックグループの幹部は、「今回の投資を通じて、アモーレパシフィックグループは戦略的投資家として、インフルエンサーコンテンツおよびeコマースの領域で緊密な関係を(DMILと)構築していく予定」とし「MCNのなかでも、ビューティ領域に高い専門性を持ったDMILを通じて、デジタルマーケティング領域強化のシナジーを引き出す」と、韓国現地メディアの取材に答えている。実質的に、大手化粧品メーカーがインフルエンサーを抱えた企業とタッグを組み、デジタルコンテンツ制作およびマーケティングに直接的に注力していく旨を表明したことになる。

DMILには、アモーレパシフィック以外にも、ヒュンダイグループのヒュンダイホームショッピングが120億ウォン(約11億3,000万円)の大型投資を行っている。同社が外部スタートアップに投資するのは初めてのことで、また120億ウォンという投資額は、韓国国内のコンテンツコマース企業(SNSやEC上でコンテンツを使った集客を事業とする企業)が調達するシリーズA投資としては最高となった。

ヒュンダイホームショッピングは今回の投資を通じて、自社ECサイト「Hmall」におけるライブコマースの競争力を高めていくとして、DMILが持つ制作能力を活かし、コンテンツの多様化と専門性の向上を狙う。ヒュンダイホームショッピングの関係者のコメントによれば、Hmallに出品されている商品をクリエイターたちが使用し、そのレビューを中心に配信を強化していく計画だ。なお、Hmallではファッション、家電、食品など幅広く販売されているが、化粧品カテゴリーも充実している。

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