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美容業界で応用できるイノベーション創出の4つのヒント、MASHING UPの議論から

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企業から個人にまで役にたつ、イノベーションのためのヒントがつまったイベント、5回目となる「MASHING UP」で行われた数々のセッションのなかから、2022年、美容業界にとってのイノベーションとの向き合い方と、そのためのマネジメントに関する4つのヒントを紹介する。

1.海外進出を前提としたブランドづくり、製品開発

カラーコスメの受託製造において国内シェア25%以上を占める株式会社トキワは、5年後、10年後を見据え、海外市場を視野にビジネス展開していくスタートアップとの協業を増やしていくと宣言。2020年より、OEMとしては初となるビューティーアクセラレータープログラムを実施している。

MASHING UPカンファレンスvol.5において開催された「第2回ビューティーアクセラレータープログラム」の授賞式で採択された2社に共通するのは、海外と日本の市場の違いを捉え、そこに存在するニーズに応えるための製品を開発し、J-Beautyとして海外市場へ展開するビジネス戦略をしっかりと描いている点だ。

株式会社トキワ 代表取締役社長兼CEO 金井博之氏は、「38社の応募の中から、『J-Beautyを世界中に届ける』というトキワのミッション実現に向けて、事業と持続性を両立しながらよいパートナーシップを組めるかどうか、そのポテンシャルの高さで採択企業を選んだ。市場が目まぐるしく変化していくなかで、さまざまなアイディアを持つスタートアップにチェンジエージェントとなってもらい、一緒に事業を改革して日本の閉鎖的な状況を打破していきたい」と語った。

株式会社トキワ 代表取締役社長兼CEO 金井博之氏

採択されたアイディアの1つが、米国サンフランシスコに拠点をおき、J-Beautyに関する情報を届けるECプラットフォーム「Cosme Hunt」による、多様な肌色に配慮したBBクリームだ。Cosme Hunt Japan株式会社 CEO 高橋クロエ氏は、「日本製の多機能BBクリームは、肌に塗っても白くなりにくいことや美容成分が入っていること、そしてベタつかないつけ心地のよさなどが高く評価されており、海外の消費者から人気が高い。しかし、海外進出している日本ブランドが少なく、Cosme Huntでも取り扱いがなかった。そこで今回、自社ブランドとしてBBクリームなどを開発するために応募を決めた」と話す。

Cosme Hunt Japan株式会社 CEO 高橋クロエ氏

もう1つのアイディアは、米ニューヨーク在住経験をもち、まつ毛エクステンションやまつ毛パーマなどを施術するアイリストとして活動する成田梨沙氏による、ジェンダーフリーサステナブルコスメブランド「MANAKABURA」だ。成田氏は、ニューヨークと日本を比較したときに、日本におけるジェンダーや地球環境への意識の低さに違和感を覚え、化粧品を通じて日本の現状を変える力になりたいと考えプログラムに応募したという。第一弾では、どのようなジェンダーの人でも選択でき、手に入れたくなるジェンダーフリーコスメブランドとして、アイブロウアイテムを開発する予定だ。

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