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VRを民主化するSTYLYに探る、BeautyTech × XRの可能性

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XRの発展に伴い、その民主化も進展している。ARに比べて普及がこれからのVRでも、誰でも簡単にVR空間を作れるサービスSTYLYが注目を集める。VR空間を自由かつ低コストで製作・運用できれば、ブランドにとっては自分たちのコンセプトを消費者に伝える新たなタッチングポイントができ、距離や空間といった制約からも解放される。こういった事例から、美容分野におけるXRの利用可能性について考察したい。

バーチャルメイク、ワークアウト、瞑想。美容分野でも活用されるXR

ARやVR、MR(3つまとめて「XR」とする)市場の成長が著しい。IT専門調査会社IDC Japanの調査によれば、AR/VRのハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスを合計したグローバルの支出額は2017年に91.2億ドル(約1兆円、1ドル110円として計算、以下同様)で、2018年は倍増の178億ドル(約1.9兆円)、2021には1,593億ドル(約17兆円)に達すると見込まれ、年間平均成長率は98.8%と、高い成長が期待されている。企業向けの利用のほうが市場性はあるとも言われているが、コンシューマー市場に限っても2018年は68億ドル(約0.7兆円)、2021年には200億ドル(約2.1兆円)、成長率は45.2%であり、toC市場も決して見過ごせはしない。

美容分野においても、XRを使ったサービスがどんどん登場している。ARではたとえばバーチャルコスメアプリ。スマホのインカメラで自分を映すと、自分の顔にさまざまなメイクを施せるというものが多い。写真ではなくリアルタイムで映し出され、アイテム購入や化粧の仕方の参考にできる。店頭にタブレットを設置して使うこともあり、なかには売上が4倍になったケースもあるという。ARが単に便利ツールではなく、事業者にとっても売上を上げるために役立つ施策になることを示している。2018年3月には化粧品大手のロレアルがカナダのスタートアップModiFaceを買収し、大手企業もこの分野に参入してきている。

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VRでは暗闇の中で自転車を漕ぐワークアウトが話題に上った。映画館のような巨大なスクリーンに、レース場や森の中などがVRとして映し出され、実際のサイクリングとは違う没入感が得られる。美容分野ではイニスフリーが店舗にVRコンテンツを導入したりなどしている。

VRの中でショッピングも可能に。VRを民主化するSTYLY

XRの技術は日進月歩であるが、なかでもVRは、「誰でもコンテンツが作れる」ところにきている。ファッション分野を中心に、VRの民主化を誘発する日本のスタートアップ、Psychic VR Labが開発しているのは誰でもVR空間が作れてシェアできるクリエイティブプラットフォーム「STYLY」だ。

STYLYではクラウド上に簡単かつ自由に、VR空間を作ることができる。STYLYが用意しているパーツを使って組み合わせたり、自前の画像や動画をアップロードしたり、YouTubeなどを埋め込んだりもできる。VRとして3Dのアイコンが欲しいところだが、自分で作成するのはハードルが高い。そんなときはたとえばGoogleのPolyのようなクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで、3DアイコンをSTYLYに組み込むことも可能だ。

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