見出し画像

日本でコスメ自動販売機普及の可能性、「プレノ」が仕掛ける非接触のOMO体験

◆ English version: Cosmetics in a Capsule: Will vending machines catch on Japan with PRENO’s new purchasing experiences?
New English article
◆ 新着記事をお届けします。以下のリンクからご登録ください。
Facebookページメルマガ(隔週火曜日配信)
LINE:https://line.me/R/ti/p/%40sqf5598o

大手ブランドや中国ブランドの販促・マーケティングツールとして、近年、世界各地で散見されるようになったコスメの自動販売機。日本発の美容スタートアップPRENOは、OS搭載のコスメ自動販売機を独自開発。OMO体験を見据え、化粧品の新しい購買体験を切り開く。人が介在しないという意味での非接触リテールとして、アフターコロナの販売チャネルとしても注目を浴びそうだ。

株式会社PRENOはユーザー向けには「世界一小さなコスメ屋さん」、ブランド向けには「ユーザーの体験価値×OMO実現」というコンセプトのもと、コスメ用自動販売機「プレノ」(社名と同一、以下カタカナ表記)を自社開発している。

写真001

コスメ用自動販売機「プレノ」

データ収集・UI/UXのカスタマイズに優れた次世代自動販売機

2020年4月15日に、ラフォーレ原宿にてローンチ予定だったが、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大防止で休館となり中止となった。しかし現在、大型の商業施設、スポーツジムチェーン、大手ブランド、不動産開発事業者とも商談を進めており、初期の段階では自社調達の韓国コスメを中心に品揃えをし、販売を展開していくとしている。

そもそも、同社はなぜ自動販売機に着目したのか。株式会社PRENO 代表取締役 肥沼芳明氏は「クライアントニーズが発端だった」とその背景を説明する。

「弊社では独自ブランドの準備を進めるかたわら、海外コスメブランド、またアパレルブランドのコスメラインのライセンスを取得し、国内における企画・製造・販売を行うことを主な事業としている。そのなかで日々、多くのブランドから相談を受け、小売店の棚があまり空いておらず、リアルの販売チャネルが限られることや、購買に繋がる体験価値が必要だということを強く認識させられた。自分自身、業界関係者やユーザーがワクワクする仕組みやエコシステムをつくりたいというモチベーションも強く、化粧品専用の自動販売機に関する事業を同時に展開することを決めた」(肥沼氏)。

プレノは、筐体の中にディスプレイとして商品ダミーが配置されているような、街中でよくみかけるタイプの自動販売機とは一線を画す。商品選択や購入操作は大型のタッチパネルを通じて行う。既存の商品は基本的に1回の操作につき1商品しか購入できないが、プレノの場合、ECでショッピングをするように複数選択・複数購入が可能となっている。

続きをみるには

残り 2,469字 / 3画像

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

BeautyTech.jpは最新1カ月の記事は無料、それ以前の記事は全文閲覧が有料です。「バックナンバー読み放題プラン」をご利用ください。

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

「バックナンバー読み放題プラン」の法人・企業様向けプランです。社内限定で転用・共有していただけます。