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電気分解や微小電流の既存テクノロジーの応用で高評価コスメティクスへ

◆ English version: Charging ahead: South Korea’s FRANZ develops innovative microcurrent facial masks
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化粧品のR&Dから商品化の成功事例は、最先端のテクノロジーばかりではない。今回は、電気分解や微小電流といった既存の技術を深掘りした結果、高評価につながっている化粧品ブランドを紹介する。温泉水の成分組成を再現し電気分解して得られた「水」を利用した日本の「potanini」、微小電流を電源やコードの必要なしにマスクに応用した韓国の「FRANZ」だ。

化粧品成分のうち大半を占める水は、一般的に精製水や海洋深層水、天然深層水などが使われるが、近年、水や食塩水などの電解質を電気分解して得られる「還元性イオン水」の化粧品利用が注目されている。

還元性イオン水は、15年ほど前に開発されたもので、安全性が高く、有効成分を角質層まで浸透させる高い浸透作用があることから、傷の治療や火傷、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の治療といった医療現場での使用がなされてきた。そのような還元性イオン水の可能性に着目し開発されたのが、有限会社ゴシックによる「potanini」だ。

温泉水の組成を再現、電気分解して独自の還元性イオン水へ

同社の代表取締役 実山幸恵(じつやまゆきえ)氏自身が極度の敏感肌で、肌に負担の少ない化粧品の開発を検討していたときに、還元性イオン水の研究者と出会ったのがきっかけだという。

美肌効果があるとされる天然温泉水のミネラル成分の配合率を解析して生成した独自の電解質を、特殊技術で電気分解して、さらに水素イオン濃度を10倍に高めた独自の高機能還元性イオン電解水を化粧品原料として共同開発し、「tecs.W∞(テックスウォーター®)」と命名した。

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その結果、テックスウォーター®は、通常の還元性イオン水よりも多量のイオンを含むため、体液や細胞内液に存在するイオンに引き寄せられ、体内へと浸透していく。点滴に使用する生理食塩水の原理と同じメカニズムだ。

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