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小林製薬グループがアロエに特化したオーガニック化粧品で唯一無二をめざす

◆ English version: In Japan, two major companies take the lead in organic cosmetics
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マツモトキヨシイオンのオーガニック食品、化粧品の取組みについて紹介してきたが、今回取り上げるのは、小林製薬グループのアロエガーデンだ。小林製薬は「あったらいいなをカタチにする」のブランドスローガンのもと、独自のアイディアと絶妙なネーミングで消費者の心を捉え、「熱さまシート」「アットノン」「ケシミン」といったロングセラー商品を次々に生み出している。そのグループ企業が、「アロエ」に注目し、オーガニックアロエの製品をみずから開発するだけでなく、世界中から集めようという試みをスタートし、地道に市場開拓に取り組んでいる。


会長の「アロエへの探究心」がすべての始まりだった

なぜ小林製薬が、アロエなのか? それは、「弊社の小林一雅現会長が、アロエ好きだったことに尽きる」と話すのは、アロエガーデン代表取締役社長 冨永剛氏だ。昔から「やけどにはアロエ」「傷に塗ると治りが早くなる」「虫刺されに塗ると効く」など、アロエに関するさまざまな効能が伝承されてきたが、きちんとサイエンスの視点が入っていなかった点に小林会長は着目したのだという。

2010年、小林製薬は「間宮アロエ軟膏」を製造・販売する「アロエ製薬」を子会社化。アロエ製薬の持つアロエ工場をそのまま活用し、「間宮アロエ軟膏」のほかにも、アロエ成分を活かしたアロエ製薬育毛液などの製品を多数製造してきた。時代とともに、アロエ製品の売上比率が減少した時期もあったが、会長直轄のプロジェクトとして存続。当時プロジェクトマネージャーを任されていたのが、冨永氏だった。小林製薬の中央研究所には、アロエ専任の研究員がつねに配置され、アロエの持つ肌の再生機能や育毛効果などの実証実験を行い、「アロエラボ」サイトで発信している。

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アロエラボ」では、アロエベラの
傷修復促進を検証した動画などを
公開している

2015年には、日本で唯一のアロエ専門ライフスタイルショップ「アロエガーデン」を東京都立川市にオープン。アロエの情報発信拠点としてだけでなく、オリジナル製品や世界中から集めたオーガニックのアロエブランドの商品を販売している。2018年には、2店舗目を池袋にオープン、現在はAmazonでも購入が可能だ。アロエを使った化粧品をしっかりと世の中に浸透させていきたいというなかで、冨永氏が着目したのが、オーガニックというテーマだった。

「サンフランシスコなど米国視察に行くと、ナチュラル系のホールフーズ・マーケットがチェーン化しており、しかもそれが浸透しているのを目の当たりにした。オーガニック市場の比較をしてみると、当時日本は約100分の1。人口からいっても日本にポテンシャルはもう少しあるだろうと、その直感が原点だった」(冨永氏)。

韓国OEM工場COTDEとのパートナーシップで製品化が実現

2015年頃から、製薬会社基準のオーガニックアロエ化粧品開発の検討を始めるが、国内でその基準を満たす工場がなかなか見つからなかったという。そんなときに、オーガニックのアロエ畑をもち、韓国でコスモス認証を取得している高品質なオーガニックアロエのスキンケアブランド「O’sum」を製造するOEM工場COTDE Inc.(コッデ)とのパイプがつながり、韓国で開発がスタートすることになった。韓国では、アロエを用いた化粧品はブームが廃れることなく人気が続いており、製造メーカーにもノウハウがある。

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