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2021年、中国化粧品分野のニューリテール、OMO型店舗の進化と増加が止まらない

◆ English version: The Unstoppable Evolution and Growth of New Retail in China’s Cosmetics Sector
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中国では近年、化粧品小売店チェーンの数が増えているが、パンデミック後もその勢いは衰えず、次々と新しい実店舗がオープンしている。なかでも最近ではテクノロジー導入により、OMO化した「ニューリテール」店舗も次々登場し、美容部員をおかずに完全無人化した店舗も出てきている。

美容・健康産業特区にオープンした「美谷美購新零售店」

ニューリテール(新小売)という言葉は、OMO(Online Merges with Offline)型の店舗運営を指し、2018年頃にアリババの生鮮食品スーパーの「盒馬鮮生(フーマーフレッシュ)」登場とともに誕生した。いまでも中国メディアでは頻繁に使われており、美容分野でも2020年後半あたりからニューリテール店舗が急に増えだしている。

その筆頭格が、2020年11月、上海市奉賢区の美容・健康産業特区「東方美谷(The Oriental Beauty Valley)」にあるショッピングモールMEIGU MEIGOU PLAZA(美谷美購広場)にオープンした「美谷美購新零售店(ニューリテールショップ)」だ。

国有企業の東方美谷企業集団が運営する産業特区東方美谷は2015年に設立され、化粧品や食品メーカーの研究拠点などが集積。資生堂も2020年に入居し、研究開発拠点を設けている。美谷美購新零售店は、その東方美谷企業集団による直営の化粧品専門小売店だ。

同店ではさまざまなテクノロジーを導入し、店舗の自動化を実現している。完全な無人店ではないが、セルフレジがあり、QRコードスキャナーのついたタッチパネルで会計を済ませることができる。住所を入力して商品を自宅まで配送してもらうことも可能だ。

店内には、当然のように肌診断機が設置されている。皮脂、水分、敏感度、色素分解度、毛穴清潔度などの指標から肌の状態を解析し、改善方法を提案して適した商品のレコメンドまで提示される。バーチャルメイクができるスマートミラーもあり、口紅やアイシャドー、マスカラ、カラーコンタクトレンズ、ファンデーションなどの購入前シミュレーションができる。

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