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世界的なヴィーガンコスメ人気、欧米では大手参入で大衆化・プチプラ化も進む

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欧米をはじめとする世界的な傾向として、消費者がウェルネスを意識しはじめている。化粧品やパーソナルケア製品においても、身体や環境に有害な物質を含まないプロダクツを求める気持ちがこれまでになく高まっているのだ。そんななか、天然成分やオーガニック原料などを使用する、いわゆる“自然派”をうたうコンセプトを一歩進めた、動物由来成分0%のヴィーガンに注目が集まっている。これは、海外進出を考えるときに無視できないトレンドのひとつだ。

マドンナ、ステラ・マッカートニー、ナタリー・ポートマン、そして、ヴィーナス・ウィリアムズ。この4人の共通点は何か?動物に由来する物質や成分を含む食品や衣類、日用品を一切拒否するヴィーガニズムの信奉者である点だ。だが、ヴィーガンを選択することはもはや、ウェルネスや環境問題、動物愛護に敏感な一部のセレブの流行にはとどまらない。

「2018年はヴィーガニズムがメインストリームになった年」とヴィーガン・コミュニティは複数の雑誌や新聞の記事をもとに宣言したが、そこには統計的な裏付けもある。独の調査会社Statistaによると、米国のミレニアル世代の4分の1が「食品を購入する動機としてヴィーガンと表記されていることは重要」と答え、2016年の別の調査では米国の消費者の半数以上が「ヴィーガニズムは健康的だ」と感じているのが明らかになった。

英国でもヴィーガンの台頭は顕著だ。The Vegan Societyは、この10年で英国におけるヴィーガン人口は360%増加し、現在その42%はミレニアル世代が占めているとする。こうしたライフスタイルの変化が日々使用するビューティ関連製品にも大きく影響を与えている。

そもそもヴィーガンコスメの定義とは?

サステイナブルな社会を希求するミレニアル世代に牽引され、基本的な潮流として、現代の消費者はアンチケミカル&ナチュラル志向に傾いている。ニールセンの調査では、何らかの形で“ナチュラルである”と表明しているパーソナルケア製品の売上高は、2017年には前年比9%の伸びをみせ、今後も順調に成長して2025年には251億ドル規模に達すると予測されている。

だが、化粧品業界には今のところ“ナチュラル・プロダクツ”の定義に法的な基準や国際的な決まりがないため、極端な場合、天然ハーブや天然ミネラル成分を1%でも配合していれば、ナチュラルを呼称することが可能なのである。

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