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中国ブランドの躍進~韓国風メイクアップとメンズコスメ全盛【中国美容博覧会2019】

◆ English version: 4 trends seen at China Beauty Expo 2019: naturalism, lipstick, Korean styles, and men’s makeup
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中国はもとより各国の美容商材・サービス企業が集結する、世界最大規模の国際化粧品美容展示会「中国美容博覧会(China Beauty Expo)」が、2019年5月20日から3日間にわたり中国上海で開催された。前回の記事では、博覧会全体の様子と中国ブランドのスキンケアのトレンドを紹介した。今回も中国ブランドに着目し、メイクアップとメンズコスメアイテムについてレポートする。

「口紅合格ライン」なる流行語も。Z世代のメイク意識

まず、中国ブランドが次々に打ち出しているメイクアップアイテムの現状からみていこう。前提として、いよいよ中国の美容市場でもZ世代が購買層の中心になりつつあり、以前の記事で書いたように、美容意識はスキンケア優位ではあるものの、都市部ではメイクをする若者が徐々に増えつつあり、なかでも口紅の人気は高い。

アリババグループ傘下で中国最大のECサイト「Tmall(天猫)」のデータによると、 消費者が1年間でTmallで購入する口紅の平均本数は3.3本。興味深いのは、中国ではこの「3.3本」という数字がひとつの基準となり、「(1年間に)最低限これくらいは買ったほうがよい」という意味で「口紅合格ライン(口红及格线)」という言葉が生まれている。中国の消費者にとって口紅の所有数が美意識の指標になっているということだ。

こうした状況を反映して、今回の博覧会でも、多くの中国ブランドが口紅を中心としたメイクアップアイテムを発表していた。

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中国産ブランド「ANSYS(安泽秀)」の口紅

たとえば、自然派のコンセプトを全面に打ち出す「CHANDO(自然堂)」は、これまでスキンケアが主力だったが、2018年5月に「CHANDO colour」というメイクアップに特化したラインを立ち上げ、現在では口紅に限らずメイクアップ全般の商品展開に力を入れている。

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出典:CHANDO colour

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CHANDO colourのメイクアップライン

また、大手ドラッグチェーンのワトソンズ(屈臣氏)のプライベートブランド「collagen by Watsons」もスキンケアを中心に展開を行っていたが、ここ1〜2年はメイクアップラインにも力を入れている。

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collagen by Watsonsのメイクアップライン

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