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「Lovense」が日本上陸、遠隔セクシャルコミュニケーションがもたらす人の幸福感

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2021年も3月8日の国際女性デーにちなみ、
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女性にとっても心身の健やかさに欠かせない領域として成長を続けるセクシャルウエルネス市場。コロナ禍においてはとくに、人との非接触を保ちながらも、テクノロジーによる「セックステック」が躍進した。2021年のCESでも複数のセックステック企業が出展。日本にも、欧米で知名度の高いセックステックブランド「Lovense」が本格参入した。世界、そして日本のセクシャルウエルネス市場を俯瞰しつつ、進出の背景をさぐる。

CES出展も可能に。欧米のセックステックは表舞台へ

まずは、世界最大級のテクノロジーショー「CES」におけるセクシャルウエルネス領域と、その市場について解説したい。2019年に、ヘルス&ウエルネス展示カテゴリーに、正式にセックステックを含むという決定がなされている。その決定を推進したのは、バイブレーター商品でCES革新賞を受賞したにも関わらず、後日取り消しと出展禁止を通達された米国のセックステック企業「Lora DiCarlo」からあがったジェンダーバイアスへの抗議と、それをサポートする消費者の声だ。

以前は、性行為、性的嗜好に関わる発言が表舞台のスポットライトにあたることをタブー視する地域や国が多かった。しかし近年、国連の世界保健機構(WHO)が、すべての人は「性と生殖に関する健康と権利(SRH)」を有するとし、性の喜びがウエルビーイングの一要素であることが認識され、セクシャルウエルネスをより肯定的に受け入れていくべきだとする風潮がとくに欧米で強くなってきている。CESもこの一連の出来事ののちに、セックステック企業の出展を正式に認め、セクシャルウエルネスは表舞台で注目されるようになった。

たとえば、Lora DiCarloは、2021年のCESでも新しい3種類の生物模倣とロボティクスを応用したバイブレーターを発表。 また、女性起業家によるセクシャルウエルネス企業「Lioness」は、ユーザーのオーガズムをデータとして可視化する世界初のスマートバイブレーターとリサーチプラットフォームを提案した。

そして、リモート環境でもパートナーとともにセクシャルコミュニケーションを楽しめる「Satisfyer」のアプリと連動するバイブレーター「Love Triangle」は、ソフトウェア&モバイルアプリ部門とヘルス&ウエルネス部門で革新賞をW受賞した。

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CES2021でイノベーションアワードを
受賞したSatisfyer
出典:CES2021

Lovenseが提供する遠隔セクシャルコミュニケーション

このように、欧米では5年ほど前から遠隔でセクシャルコミュニケーションを楽しむセックステックのメーカーが続々と登場しているが、コロナ禍でその流れが加速しているようだ。フランス・パリにある性玩具販売チェーンでは、バレンタイン商戦に向けて売上が前月比68%増だったというニュースもある。

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