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中国MCNはライブコマース活況で独自の進化、2万社の7割が美容分野を重視

◆ English version: MCNs get new lease of life in China as live commerce gets increasingly mainstream
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中国では美容業界でも多くのブランドがライブコマースに取り組むようになっている。新型コロナウイルス感染症の感染流行で自宅時間が長くなったことがさらに拍車をかけた。商品を紹介するKOL(キー・オピニオン・リーダー)が多く必要とされるようになり、その供給や配信を支えているのが「MCN(マルチチャンネルネットワーク)」だ。いわゆる老舗から、トップKOLを擁するMCN、クチコミ影響力の強い3つのMCNを紹介する。

MCNは、簡単にいえばユーチューバーをはじめとしたインフルエンサーのマネジメントを手がける企業を指し、日本では、UUUMがその代表的な存在といわれる。2013年ごろに米国でユーチューバーの配信や制作をサポートするために生まれた業態だが、YouTubeへの接続が禁止されている中国では独自の進化を遂げている。

bilibilli(哔哩哔哩)など伝統的動画プラットフォームだけでなく、短編動画アプリやSNS、ECなど幅広いプラットフォームでのKOLの活動をマネジメントする、芸能プロダクションや制作会社のような存在であり、さらには企業の販売促進をサポートするマーケティング会社のような機能も備えるようになっている。とくにコロナ禍で、多くのブランドがライブコマースに取り組むようになり、MCNがその活況を支えている。

中国テック系リサーチサイト「艾媒諮詢(iiMedia)」によると、中国のライブコマースの市場規模は2018年の1,330億元(約2兆340億円)から2019年には3倍以上の4,338億元(約6兆6,370億円)に拡大した。2020年は9,610億元(約14兆7,030億円)に達すると予想されているが、コロナ禍によってさらに数字が上振れする可能性もあるという。

7割のMCNが美容分野を重視

リサーチ会社・克労鋭(TOPKLOUT)が発表した「2020年中国MCN業界発展研究白書」によると、2019年時点で中国には2万社以上のMCNが存在するという。調査を行った512社中、56%が売上高1,000万元(約1億5,300万円)を超え、8%が1億元(約15億3,000万円)を超えている。

そういったMCNにとって、美容は重要なコンテンツだ。同白書によると、MCNが重視する分野はメイクが1位で、70%のMCNが挙げている。こうした業界の勢いを反映し、上場している企業もある。2001年設立の「ruhnn(杭州如涵)」だ。2016年にシリーズCラウンドでアリババグループが3億元(約45億9,000万円)を出資し、のちに引き上げているものの、2019年にはナスダックへの上場を果たした。時価総額は2億5,500万ドル(約272億8,500万円)を超える。

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